こんにちは 中山和義です。
私のページに来ていただきましてありがとうございます。
このブログではちょっと心が元気になったと感じた話を書かせていただきます。
読んでいただいた方にも少しでも元気を分けられたら嬉しいです。
よろしくお願いします。
先日、私が経営するテニススクールの社員が退社しました。
オープンから8年間、一緒に働いてきた大切な社員でしたので大きなショックでした。
東京の六本木に新しくできたリッツカールトンホテルに転職してしまいました。
きっかけは私が「リッツカールトンはとても良いホテルだからから勉強して来なよ」
と言ってリッツカールトンのサービスを勉強するセミナーに行かせたことでした。
そのセミナーを受けて以来、彼の心の中にリッツカールトンで
働きたいと言う気持ちが芽生えたようでした。
リッツカールトンの採用面接を受ける前に彼から
「相談があります。リッツカールトンの求人に応募させてください。
落ちたらこれまで以上にここでがんばります。
でも、受かったらもうしわけないですが辞めさせてください」
と言ってきました。
かなりの応募者があって、5次面接まであると聞いていたので
受からないと思っていたのですが見事に彼は採用されました。
採用が決まったという報告を彼から受けたときに
「良かったね。おめでとう」
と言ったのですが実はとても落ち込んでいました。
やっぱり、小さな会社で一生懸命に面倒をみても、
辞めてしまうのだな・・・と悩んでいました。
彼が辞める事が決まって、最後に二人で飲みに行くことになりました。
待ち合わせの駅で会うとなぜか彼がお父さんと一緒に現れました。
「私の父です。もし、よろしければ父も一緒でよろしいですか?」
と彼に言われて、3人で飲む事になりました。
お父さんに会ったのは初めてでした。
お父さんから彼の小さい頃からの話をいろいろと聞かせてもらいました。
テニスの専門学校を卒業して、私のテニススクールに就職できたときに
喜んでいたと聞いてとても、嬉しかったです。
時間がたって、そろそろ帰ろうかなと思っていたときです。お父さんが突然、
「8年前は本当に頼りない息子でした。
中山さんのおかげで立派に成長させていただいてありがとうございました。
このような形で辞める事になって申し訳ありません」
と手をついて、私に謝りました。
どうしてもお詫びがしたくて息子に無理を言って一緒に来たそうです。彼も
「父に転職の話をしたときに
お前がお世話になった人にどれだけ迷惑をかけるか分かっているのか?
と怒られました。
本当にすいません。
これからも教わったことを大切に毎日、一生懸命に生きます。
8年前に、もしも、ここに就職しなかったら、今の自分は存在しません。
緑ヶ丘テニスガーデンは私の原点です。」
と目に涙を浮かべながら話してくれました。
社員が辞めるときにはいつも
「自分のやり方が間違っていたんではないか?」とか
「もっとコミュニケーションを取っていれば良かった」
と反省させられます。
でも、今回のように「最後にここで働けて良かったです。」
と言ってもらえると本当に救われます。
悩んでいた気持ちが楽になりました。
仕事に文句を言いながらダラダラと働いている人がいます。
でも、彼はこのような人と違って
本当に辞める最後の一日まで全力で働いてくれました。
大きな仕事をしようと思ったら今、与えられている仕事を
全力ですることから始めることが大切だと思います。
そうすれば、誰かが見ていて次のステージを用意してくれると思います。
リッツカールトンのプールが完成した日が偶然、彼の誕生日でした。
彼は新しい仲間にお祝いされながらそのプールで最初に泳がせてもらったそうです。
これはがんばってきた彼に対する神様からのご褒美だったと思います。
「努力は人を裏切らない」という言葉を信じてがんばりたいですね。 |
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